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安部首相が「原発収束宣言」撤回してた。
室井佑月が苦言「メディアは首相の原発収束撤回を流せ」
現在、格納容器まで落ちているメルトダウンした福島第一原発の燃料。2月19日の参院予算委
員会での質問で生活の党の森ゆうこ氏が、東電の廣瀬代表執行役社長に福島第一原発の現状を
追求したが、テレビのコメンテーターとしても活躍中の作家、室井佑月氏は、その対応について言
及した。
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本当に本当に大丈夫なのか。このままジャブジャブ注水して、海に汚染水を流しつづけるのも不
安だし、なにより核燃料が、本来、核燃料を仕舞っとく場所じゃない所にあるのが不安だ。という不
吉なことを考えていたら、森さんがズバッと聞いてくれた。
「これ(核燃料)が地面に到達したら、その後はどうなるんですか」
廣瀬社長は「そのようなことはないと思っている」と前置きをつけたけど、「恐らく環境に大きな影
響を及ぼすことが考えられます」と答えた。ぎゃっ。だとしたら、核燃料が今より下に落ちてゆくとい
うことは、考えられないことじゃなくて、考えたくないことなんじゃないのか。
つい最近も、同じように思うことがあった。2月17日、福島県の佐藤知事が、放射線量の新たな安
全基準策定を政府に要請した。「あくまでも(除染目標である)1ミリシーベルトを目指すが、苦慮し
ている。達成できる数値を示してほしい」だって。つまり、基準値を上げろってことだ。あなたの県の
子供たちに、ちらほら甲状腺のがんや異常が見つかってきているというのに。
そのことは考えたくないこと? 人としてどうよ?
話を戻して、その後、森さんの質問は、4号機を安全だという専門家の怪しさに及んだ。そして最
後に安倍総理大臣に、「とても収束と言える状況ではないというのが、我々安倍政権の認識であり
ます」といわせた。
翌日、「首相・福島第一原発収束宣言撤回」と大ニュースになるのかと思った。が、ならなかった。
国やメディアが携わっている多くの業界関係者が、この問題について考えたくないみたい。国民に
も考えさせたくないみたい。
週刊朝日 2013年3月15日号
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